NAB Showは、NAB (National Association of Broadcasters, Washington DC) により、85年以上の歴史を誇る。世界約150ヶ国から参加があり、出展が1,500社以上、来場者数は90,000名以上になる。また、展示会と合わせ、500以上の充実したカンファレンスやセッション、テクニカルトレーニング等が併設して開催されるなど、世界最大級の映像・放送機器、デジタルメディアのイベントである。
3Dコンソーシアムは今年初めて専用ブースを確保し、展示会に参加した。3Dコンソーシアムブースでは、会員のテクノロジー・ジョイント株式会社が「Assimilate社SCRATCH DI Software」を展示し、製品・技術のアピールを行なうと共に、3Dコンソーシアム事務局が3Dコンソーシアム活動の紹介と海外会員勧誘の場として有効に活用した。
昨今の3Dブームを象徴するように、会場内には3D関連の専用展示コーナーも設けられ、多くの来場者で活況を帯びていた。3D関連の会場全体の印象は、昨年度が3Dはこれからのソリューションであると訴求一色に近い状態と聞いていたが、今年は「3Dは当たり前」との感があり、各社が3Dに対する個別の訴求を工夫して展示されていた。
基調講演については、ジュエームズ・キャメロン監督と3D撮影で有名なビンス・ペース氏2名の対談が行なわれた。その中で、3D撮影にコストが掛かるとされる問題について、両氏は2Dカメラに3D機能を載せる「ビギーバック」方式を開発し、これらの技術普及のための新会社を設立したと発表し、話題となった。また、「10年も待たずに、フルHD・メガネなしで3D映像が視聴できるようになるだろうし、その時こそ3Dは一気に普及する」とも述べ、3Dに取り組んでいる両氏より、明るい3Dの未来が語られた。
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