本日は立体映像産業推進協議会と3Dコンソーシアムとの初の合同ミーティングとさせていただきました、どうぞ皆様よろしくお願いいたします。
さて今年度の活動ポイントとして、A・B・C、三つの項目での作戦強化を考えております。Aの項目は、官公庁との連携、国家プロジェクトへの参画、地方自治体への働きかけといった観点からの活動で、ここを強化したい。アプローチ先は、総務省、農林水産省などです。
昨年は京都府の「デジタル疎水ネットワーク」プロジェクトへの参画を表明しました。今年は各県持ち回りの「マルチメディア祭」が和歌山県で開催される予定になっていますが、地方自治体への提案活動を通じて文部科学省などへの働きかけを強化したいと考えております。また農林水産省に対しては、同省のキーパーソンの方と懇談したのですが、実験農園では監視カメラを設置して新種の育ち具合、芽が出て来てから育って行く様をライブでウオッチしているのですが、これを3Dでやりたいというニーズがあることがわかりました。
国が推進するe‐JAPAN構想の全体像を捉えたとき、地域の活性化・教育・ベンチャーの育成・国際化の四つの軸があるのですが、これを県単位で強化していこうという動きがあるということです。会員の皆様とご一緒に、3Dコンソーシアムとして一つでも二つでも、ビジネス事例を増やしていきたい、というのがA項目の推進方針です。
Bの項目は、本日の立体映像産業推進協議会との連携もそうですが、他にCGアーツ協会、デジタルコンテンツ協会など、目的を同じくする団体と3Dコンソーシアムが一体となり協力しあいながら活動を行ないたいと考えています。CGアーツ協会とのタイアップは、文化庁の委託を受けて2月末から3月にかけて恵比寿の東京都写真美術館において「文化庁メディア芸術祭」が開催されますが、これにも3Dコンソーシムとして協力したいと話し合っております。デジタルコンテンツ協会とは、SIGGRAPHに対する取り組みの協力体制を密にして、会場でアピールできるよう準備をしっかり整えたい。
そして立体映像産業推進協議会の皆様とは事務局レベルの情報交換だけでなく、ワーキンググループ活動でも共通テーマがあればジョイントして互いの成果を共有したいと考えています。具体的な事例としては、東京電気大学の新津先生に主査をお引き受けいただいて、ディスプレイのワンコンテンツ・マルチユースをめざして、立体映像産業推進協議会会員と3Dコンソーシアム会員が参加する横断的なWG活動としてスタートさせることになっています。
三つ目のC項目は、海外活動の強化、あるいはそれ以外の諸団体との連携プレイということです。海外では、5月に開催されるSID、8月に開催されるSIGGRAPHにおいて、3Dコンソーシアムとしてのメッセージをきちんと発信して国際的なプレゼンスを高めていきます。また諸団体との連携では、農水省が後援する「Agro−informationExpo(農業情報技術展)」というシンポジウムと展示会が3月2日〜3日の二日間開かれますが、農業におけるIT化というような活動にも幅を拡げていきたいと思っております。
会員の皆様には常に申し上げていますが、3D事業を考えるときのパーツはジグソーパズルのパーツのようなものであり、3Dコンソーシアムという場は既に存在するパーツにパーツをはめ込む作業を行なうと。プラットホームもいろいろ出始めておりますし、ソフトウエアも変換技術だけでなく、さまざまな面で技術が進化しています。コンテンツも、本日併設しております展示会場でも、数か月前と比べても1ランクも2ランクもレベルが上がっていることを実感します。以上、A・B・C、三つの重点項目によって、本年度は市場形成に向けて本格的な第一歩を踏み出していきたいと考えております。
こうした活動と平行しまして、携帯電話を使った3Dコンテンツの配信実験を開始ししますが、これには二つの狙いがあります。まずは、3Dコンテンツの楽しさをより多くのユーザーにアピールし、体験していただくこと。そして、配信実験で得られたユーザーの反応を調査・分析し、今後のコンテンツ制作を考えていただく仕組みを作ります。この配信実験には、コンシューマ・マーケットのニーズの盛り上げも図るという側面的な狙いも含まれております。
本日は、3Dコンソーシアムが新年度のスタートを切る節目であります。引き続き会員の皆様のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。