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3DC記念講演会「3Dの新たな展開」
会場::株式会社アイ・オー・データ機器
東京オフィス(秋葉原)会議室
2016年2月24日

<講演会趣旨>
 従来のテレビを中心とした 3Dビジネス環境 は依然厳しい状況にあるが、一方で新たな希望も見えてきた。
 一つはTV のさらなる高精細化の流れで、2020年東京オリンピックという追い風もあり、4K/8K 放送のロードマップ具体化に明るい未来が見える。
 2つ目は昨年からのOculus Rift、さらにPlaystation VRが安価なVR機器として提案され、Google Cardboardに代表される簡易VRゴーグルの流行で、3Dに加え、より没入感のある360度のパノラマ映像を手軽に体験できる仮想現実(VR)が、社会一般に定着の兆しを見せていることである。
 今回の記念講演会は、これらの動きを受けた3Dの今後の展望を探るべく企画され、各分野の旗頭をお呼びし「3Dの新たな展開」としてご講演して頂きました。
 会員限定という縛りはあったものの会場には定員以上の熱心な聴講者が集まり、講師の情熱も相まって熱気あふれる講演会となりました。

(大入り満員の記念講演会)
 
 『最新立体映像制作の事例について』
株式会社
NHKメディアテクノロジー
放送技術本部映像ポスプロ部
 大塚 悌二朗氏

<講演要旨>
「Aoi-碧-サカナクション」8K3D制作での苦労話を交えながら展示会での反響などを語っていただいた。また、ライトフィールド・イメージング(裸眼立体映像制作)ではデモ機を会場に持ち込んでいただき、見学者から感嘆の声が上がっていました。
 
『仮想現実と人工知能が手を携えて進む、新たな3D技術の近未来図』

東京工芸大学芸術学部ゲーム学科 准教授
3Dコンソーシアム運営事務局 事務局次長
 宮澤 篤氏

<講演要旨>
  最近になってVR の考え方、学術的な位置づけが変わってきた。中でも特徴的なのが、人工知能( AI )技術との 関連性である。すなわち現実世界の中に人間が住み、それを取り巻く環境ある。すなわち3Dという全体集合の中で、それらはお互い補集合の関係になっている。
  したがって将来的には、 3D という実または仮想の世界で、AI と VR がが車の両輪とな って、 新しいコンテツ制作が加速する時代になると予測できる。3Dコンソーシアムのこれまでの取り組みはそれらの基盤になるに違いない。
(宮澤氏講演資料PDF)
 
 『VRキャラクターを使ったコミュニケーション技術の未来とその実証例について』
株式会社バンダイナムコエンターテインメント
部長/ゲームディレクター/チーフプロデューサー
  原田 勝弘氏

<講演要旨>
 バンダイナムコエンタテインメントによる技術研究タイトル「サマーレッスン」はVRやゲーム業界に大きな衝撃を与え、大きな話題に話題を振りまき、史上最大のVRゲーム体験会を実現したを実証例として、VRの未来について紹介した。
 
 『ゲーム、人工知能、VR』
講師:株式会社スクウェア・エニックス テクノロジー推進部
 リードAIリサーチャー
  三宅 陽一郎氏

<講演要旨>
 デジタルゲームは技術的には、CG、物理、アニメーションなど高度なシミュレーション技術と、人工知能技術の組み合わせからなる。ただ正確に現実をシミュレーションすることが目的ではなく、ユーザーが主観的体験として「リアル」だと感じるように、技術、アート、ゲームデザインを組みあわて体験を作り出す。いわばゲーム技術とは、ユーザーの主観的体験を創造する技術だと言える。VRは、ゲームにとっても新しく革新的な技術でありますが、それは必然的に、技術、デザイン、人工知能に渡り、ゲームの作り方に変更を促す。
 その試みはまだ始まったばかりであるが、本講演では、これまでのゲームの人工知能技術を概観し、VR時代の人工知能の作り方の展望について紹介した。
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