会員149のノウハウを持ち寄り提案活動を推進
3Dコンソーシアムの活動は、会員の皆様方のお蔭を持ちまして、ますます活性化いたしております。現時点で幹事会員5社、正会員107社で、この112社が3Dビジネスの市場形成に向けてノウハウを持ち合おうとしております。また大学の先生方を中心とした賛助会員が37です。3Dで広がるマーケットを産学共同のビジネスとして様々な形でサポートしていただきたい、あるいはこういう新しいトレンドにご自分の研究をマッチングさせるために情報収集していただきたい。以上のように、当コンソーシアムの活動母体は149社(団体)まで拡大しております。
9月11日の部会活動合同発表会におきまして、コンソーシアムの活動が第2コーナーを回るにあたっての推進コンセプト確認をさせていただきましたが、再確認のためにレビューさせていただきます。まず、当初からの課題でありました3Dのマーケットについて。先ほどの部会でもハードとコンテンツのポジティブなスパイラル関係という話が出ていましたが、サービス/コンテンツ部会の堀越様あるいは部会の皆様のご協力もあって、3Dコンテンツを作る環境・見る環境をソフトウエアのソリューションで、できるだけ「ワンソース・マルチユース」を実現したい、という第一歩の試みは進みつつあります。
3Dコンソーシアムの基本コンセプトは、3D市場の形成と拡大に向けて会員149のノウハウを持ち寄り、新しいマーケット、新しい生活シーンを作っていこうということです。その上にたっての推進コンセプトですが、第2コーナーを回るにあたり「ワンソース・マルチユース」を超えて、よりビジネスに向かう方向。たとえば京都府が進めております「デジタル疎水ネットワーク」があります。学校を含め京都府の出先機関が情報ハイウエイで結ばれている。これは昨年と今年のIT予算によって情報ハイウエイの運営環境が整備されましたので、来年からはその情報ハイウエイ上で何をするかが課題となっています。
各自治体のIT戦略に向けてどんな提案ができるか
京都府民の社会生活に役立つ、あるいは京都に来られる人々に京都の良さを知ってもらって観光に立脚した地域活性化をめざす。また学校教育にも情報ハイウエイをフルに利用したい。あるいはベンチャーの育成にも活用したい。国際化・地域活性化・教育・人材育成の4つを軸として「デジタル疎水ネットワーク」を活用しようという話がたまたま京都で起こっています。会員149の皆様方のノウハウを結集して、「e-Japan重点計画」がめざす各自治体のIT戦略に向けて3Dコンソーシアムとしてどんな提案ができるかということです。この京都の仏像が、たとえば和歌山であれば高野山に代わってもいいわけです。
11月25日〜28日に「デジタル疎水ネットワーク」のキックオフ・イベントが京都府庁で行われますが、そこで夢のあるアプリケーションがどのように広がるのかについて、京都大学や京都府立医科大学、3Dコンソーシアムなどがそれぞれコーナーを受け持ち展示を行ない、来年に向けて本格的な提案活動をやっていくことになっています。
先ほど申し上げた情報ハイウエイ上で、国際化・地域活性化・教育・人材育成の4つの軸に対し、当コンソーシアムとしての本格的なアプリケーションの提案活動の中で、会員の皆様方の3Dビジネス関連のノウハウ―たとえば博物館に強いとか、教育コンテンツに強いとか、あるいは遠隔医療に対して独自のノウハウがあるとか―が生かせるならば、是非積極的なご提案を事務局のほうに、あるいは各部会のほうにあげていただけますようお願いします。
3Dシンポジウム、年次総会に向けての取り組み
次に3Dシンポジウムの件ですが、これは東京大学の伊東助教授(賛助会員)が推進されており、メディアにも声をかけ12月16日に東京大学で「3Dイノベーションで変わる生活、産業、文化」とのテーマでパネルトークをやろうというものです。これに協賛し、併設の展示コーナーでは当コンソーシアムの活動をメッセージしていきたいと考えております。
そして来年2月5日に決定しましたが、当コンソーシアムの決算報告を兼ねた年次総会を予定しております。このタイミングをとらえて、千葉大の本田捷夫教授などが中心となっておられる立体映像産業推進協議会とも活動プログラムの一部を共同で行なえるよう形も検討しております。より開かれた活動と、ともに進んでいくパートナーを求めていきたい。コンソーシアムの活動をより広くアピールするとともに、皆様方のビジネスに直結するような動きに最大限注力いたします。
京都府に限らず、その他の自治体もIT予算をどう使うか、あるいは地域活性化をどうするかの大きなテーマを抱えています。「e-Japan重点計画」のキーワードをひとつずつ押さえていけば、ビジネスチャンスが見えてくるだろうと考えます。以上、来年度に向けての3Dコンソーシアムの取り組みについて説明させていただきましたが、勉強会に先立つあいさつに代えさせていただきます。